汚職:自己申告、通報を呼び掛けるウェブサイト 米団体

 米国の非営利団体、TRACEは7月11日(現地時間)、世界各国の企業関係者から汚職の自己申告を受け付けるウェブサイト「BRIBEline」を開設した。役人などから、わいろを要求されたビジネスマンに、匿名での通報を呼び掛けている。開発途上国などで汚職が横行、企業の経済活動に悪影響を与えているため、対策のための情報を収集する。

 日本語を含む14カ国語に対応。わいろを要求された国、相手の役職、回数、金額などの情報提供を求めている。選択肢を選ぶだけで簡単に申告できる。政府や企業の汚職対策の資料にするだけで、捜査機関には告発しないと強調している。

 TRACEは多国籍企業や貿易関係者で結成した団体で、企業の汚職対策を支援する活動を行っている。最近は企業倫理が厳しく問われるため、経済界にとっても対策は重要課題。途上国では汚職のせいで経済援助が無駄になる事例もあり、その点からも行動が求められている。【南 優人/Infostand】

BRIBEline
https://www.bribeline.org/