Sun、温室効果ガス削減を促進するWebコミュニティを創設

 米国Sun Microsystemsは9月24日、企業や団体が温室効果ガスの排出量を計算・比較・削減する作業を支援する新たなWebオンライン・コミュニティ「OpenEco.org」を発足させた。

 OpenEco.orgは、あらゆる組織が自由に参加できるコミュニティで、参加のための要件は、実名または匿名で登録し、他のコミュニティ参加者とデータを共有することだけだ。

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OpenEco.org」サイト

 Sunは、Facebookなどのソーシャル・ネットワークが大きな役割を担いつつある時代に、力を合わせて気候変動の問題に対処したいと考えている組織が利用可能な新しいコミュニティを実現すると説明している。

 OpenEco.orgは、改善目標を設定し、それを達成するためのプロジェクトに投資するよう求められている企業や政府機関、非政府組織などのニーズに対応する役割も担う。

 Sunによると、温室効果ガスの分析作業は、企業や団体が自分たちで開発したツールや独自ツールを使って行われることが多く、膨大なリソースを投入したり、費用の高いコンサルティング・サービスを利用したりしなければならないケースも少なくないという。

 新コミュニティは、通常ならスプレッドシートなどに入力された状態で企業や団体が保管している炭酸ガス排出量計算データを、温室効果ガス排出対策ツールを使って容易に共有できるようにするというアイデアから生まれた。

 OpenEco.orgで提供されるツールを使えば、あらゆる組織が、相互にベンチマークを実施し、現実的な削減目標を設定したり、ベストプラクティスを共有したりすることができる。

 投資家と環境保護団体の有力な連合体であるセレスなどが早期参加団体として加わっている。ナチュラル・ロジックも早期参加企業の1社であり、同社の創設者でCEOのジル・フレンド氏は、このサイトの主要なテクニカル・アドバイザーを務めている。

 セレスのコーポレート・プログラム担当ディレクター、アンドレア・モーファット氏は、OpenEcoフレームワークが、企業や団体が連携し、地球温暖化を食い止めるための基盤になると期待できると評価する。

 「ソーシャル・ネットワークなどの技術が、社会問題や環境問題に対処するうえで、重要な役割を担うようになってきている。われわれは、Webコミュニティと最新の技術で環境問題の解決を前進させる取り組みでSunが主導的な役割を果たしていると認識し、OpenEco.orgに加わった」

(Computerworld 英国版)

米国Sun Microsystems
http://www.sun.com/
「OpenEco.org」サイト
http://openeco.org/

提供:Computerworld.jp