米IBMがデータ保護ベンチャーを買収へ、Tivoli Storage Managerを補完

 米IBMは4月10日(米国時間)、データ保護技術を開発するイスラエルのベンチャー企業、FilesXを買収したことを発表した。FilesXは非公開企業で、買収金額などの詳細は公開されていない。規制当局の承認を得て、近くに買収を完了する見込みだ。

 FilesXは大規模システム向けにデータ保護ソリューションを開発・提供するベンダー。主力製品は「Xpress Restore CDP」で、政府、教育機関、ヘルスケアなどの業界を中心に100社以上の顧客を持つ。

 FilesXは、企業、遠隔にある支店などのオフィス向けに、データ保護およびデータとアプリケーションの復旧技術を提供する。特許取得済みの技術をベースとし、あらゆるシステム障害の際でもバーチャルにデータを復旧できるという。使いやすさ、自己管理機能も特徴で、予算やIT管理者が限られた企業に適しているという。

 IBMはFilesXを買収後、自社のデータ保護・情報インフラ製品ファミリ「Tivoli Srorage Manager(TSM)」の下に統合、これまでSMB(中小規模企業)や個人ユーザー向けに提供してきたファイルバックアップソフト「Tivoli Continuous Data Protection for Files」を補完する。これにより、ノートPC、遠隔にあるオフィス、データセンターなどをエンドツーエンドで保護するセキュリティソリューションを提供できるとしている。

米IBM
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