オープンソースのオフィススイート「Calligra Suite」、初のスナップショット版をリリース

 オープンソースのオフィススイート「Calligra Suite」(旧名称「KOffice」)を開発するCalligra Projectは5月18日、初のスナップショット版「Calligra 2.4 Snapshot 1」をリリースした。10月に予定されている正式版のリリースに向け、今後毎月スナップショットをリリースする予定という。

 CalligraはKDEのKOfficeプロジェクトを起源とするオープンソースのオフィススイート。文書フォーマットにはOpenDocument Formatを採用、ワープロ「Words」、スプレッドシート「Tables」、プレゼン「Stage」を中心に、チャート「Flow」、ベクター描画「Karbon」、ビットマップのペイント「Krita」、プロジェクトプランニング「Plan」、統合データ管理「Kexi」で構成される。対応OSはLinux、Free BSD、Mac OS X、Windowsで、軽量さやエンジンとUIの分離、モバイルUIなどを特徴とする。

 Calligra 2.4 Snapshot 1は2010年12月に新しい名称となってから初となるスナップショットで、コアライブラリやアプリケーショション全体について改善されている。チャート機能であるFlowが正式に加わったほか、テキスト、画像、動画のメモが可能なノートアプリ「Braindump」も新たに導入された。

 そのほか、軽量化による性能の改善やコア部分(「Office Engine」)とUIの分離の強化なども行われている。

 UIについては、スマートフォン用「Calligra Mobile」とタブレット用「Calligra Active」、それにデスクトップ用がある。スマートフォン用はMaemoベースの「Nokia N900」に対応、タブレット用はMeeGoに対応予定だが、他のスマートフォン向けにもパッケージ可能としている。Calligra Suiteはスマートフォンとタブレット向けの「独占的なオフィスアプリになるだろう」とのことだが、デスクトップ版はまだ完成度が低いことも認めており、次のスナップショットで改善したUIを披露したいとしている。

 Calligraプロジェクトでは今後毎月スナップショットをリリースし、10月には正式版をリリースしたいとしている。

Calligra Project
http://www.calligra-suite.org/