「GnuCash for Android 1.1.1」がリリース、新たに複式簿記をサポート

 フリーの財務・会計ソフトウェア「GnuCash」開発チームは1月31日、Android向けの最新版「GnuCash for Android 1.1.1」をリリースした。複式簿記のサポートなどが加わっている。

 GnuCashはThe GnuCash Projectが開発する会計・財務管理用ソフトウェア。米Intuitの個人・小規模企業用会計ソフト「Intuit Quicken」の代替を目指して立ち上がったプロジェクトで、デスクトップ版はWindowsおよびMac OS X、Linux、FreeBSD、Solarisなどに対応する。GnuCash for Androidは2012年に登場したGnuCashのAndroid版で、モバイルで手軽に入力できるほか、Open Financial eXchange(OFX)フォーマットでのエクスポートもサポートしている。

 CnuCash for Android 1.1.1では新たに複式簿記に対応した。借方と貸方の概念を利用し、ある勘定に入力すると対応する別の勘定に反映されるようになった。ただし、OFXフォーマットは複式簿記に対応していないという。また、OFXフォーマットでのエクスポートでSGML形式がサポートされ、SGML形式がデフォルトとなった。これにより、ファイルのエンコードを適切に検出できるという。ただしデスクトップ版のGnuCash以外からファイルをインポートする際は、手動でエンコードを設定する必要がある。

 なお、GnuCash for Androidはデスクトップ版GnuCashとの完全互換ではなく、たとえばデスクトップ版は複式簿記の厳密なサポートを行っていない。そのため、デスクトップ版のGnuCashのファイルをそのまま利用することはできないとのこと。ただし、Android版で作成したファイルをデスクトップ版にエクスポートすることは可能。

 GnuCash for Android 1.1.1はAndroid 2.2以上に対応、Google Playより無料でダウンロードできる。

GnuCash for AndroidのGoogle Playページ
https://play.google.com/store/apps/details?id=org.gnucash.android

The GnuCash Project
http://www.gnucash.org/