秘密のベールに包まれたGoogleの新データセンターが完成間近

 コロンビア川峡谷にほど近いオレゴン州ダレスに米Googleが建設しているデータセンターが、完成を目前に控えている。だが、このデータセンター建設プロジェクトは極秘に進められており、その詳細な情報は明らかにされていない。

 Googleの関係者は、同社がダレスに施設を建設していることはすでに認めているが、それ以上は一切口にしようとしない。ただ、Googleは同社のサービスを支える技術インフラ施設を世界中に所有していると言うばかりである。

 同社の広報担当者は、「われわれが提供するサービスは多様化し、利用者も増えていることから、諸業務を処理するインフラを増築していく方針を立てている。オレゴン州の施設も、そうした取り組みの一環として建設している」と説明する。

 ダレスの市政担当官、ノーラン・ヤング氏によると、同市では、Googleの代理として土地の購入交渉に当たっていたデザインというデラウェア州の企業との非公開契約が成立しているという。ただし、Googleが本当にダレスに拠点を置くのか、置くとしたらいつになるのかは確認できていないと、ヤング氏は述べている。また、Googleの新施設が完成した暁には、70〜100名程度の人材が募集される可能性があるとした。

 ところが、このほかの情報となると、やはりヤング氏も公表文書やプレスリリースに記載されていない情報は公にできないと口をつぐんでしまう。「当該の地域にあるデザインという会社が2棟の建物の建設に携わっており、その敷地は約3万4,000平方フィートに及ぶ。ダレス市は同社の建設計画を許可し、作業の進行も認める意向だ。これらの施設に対して上下水サービスを提供しているのはダレス市であり、すでに3棟の建物の認可を行っている。3棟のうち2棟は、まもなく建設作業が終了する」(ヤング氏)

 なお、ヤング氏は、デザイン──すなわちGoogle──が同地域における施設建設を決めた理由について、ダレスが光ファイバ回線を一帯に敷設したことが決め手になったと述べている。

 そうした中、サンノゼを本拠とするエンデール・グループのアナリスト、ロブ・エンデール氏が、謎に包まれたGoogleの新施設に関する情報をいくつか明かしてくれた。「同地域では、近隣に発電所と冷却水補給拠点を作らなければ操業は難しい。したがって、Googleの新しい施設はきわめて大規模で、電力をおそろしく消費するものになると想像できる。一方、同地域の労働者の平均年収は3万ドル前後と比較的低く、ひいては生活費も安く上がる」(エンデール氏)

 さらにエンデール氏は、同データセンターは30エイカーもの広さを持つ土地に建設されており、今後の増設も十分考えられると指摘した。同施設では、2,000万人かおそらくはそれ以上のユーザーを対象にサービスを展開できるという。

 「Googleの新しい施設は、現時点ではまだ提供されていない一連のアプリケーションのホスティング・サービス拠点になる可能性がある。また、立ち上げられたばかりの映像配信サービスといった新サービスの拡張にも利用されるだろう。最新の技術がふんだんに用いられる施設になるはずだが、操業開始は2007年中と考えられているので、そのころには『最新技術』が『最新』ではなくなっていることも十分に考えられる」と、エンデール氏は推測している。

 同氏は加えて、「いずれにせよ、Googleが建設しているデータセンターは、世界最強のデータセンターの1つになるだろう。同社が広告事業に力を入れたことで、テクノロジー市場が現在の姿へ劇的な変化を遂げたように、同施設の完成が、消費者向けSaaS(サービスとしてのソフトウェア)モデル市場の発展を著しく促すかもしれない」と語っている。

(リンダ・ローゼンクランス/Computerworld オンライン米国版)

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提供:Computerworld.jp