Ubuntu Dapper Drake、最初のアップデート

8月10日、Ubuntuチームは、「Dapper Drake」の最初のメンテナンス・リリースとなるUbuntu 6.06.1 Long Term Support(LTS)を発表した。最初のリリース以降に発生した300件以上のアップデートが含まれている。

Ubuntuは、Debian GNU/Linuxに基づくディストリビューションの一つである。デスクトップやサーバーで広く使われており、この6月には長期サポートを謳ったDapper Drakeバージョンをリリースした。デスクトップは2009年6月、サーバーは2011年6月までサポートする。今回のリリースは、その最初のメンテナンスである。

Ubuntu 6.06.1 LTSには、Ubuntu、Kubuntu、Edubuntu用のGUIインストーラ付きライブCDとテキスト・モード・インストーラ付きCDがある。Xubuntuもあるが、これにはスポンサーであるCanonicalからの有償サポートはない。

Ubuntuリリース・チームのColin Watsonによると、これはCanonicalのサポート部門がGNOME版とKDE版のサポートに注力しているからだという。同部門は増強中だがまだ小人数であり、Xubuntu向けのサポートを提供しないのは「手を広げれば中途半端な仕事になってしまうという現実的判断」によるものだという。

Ubuntu 6.06.1 LTSでは、GNOMEデスクトップのメモリー・リーク問題など、「影響度の高い」バグが修正されているほか、インストール・システムのバグも改修されている。前回リリース後に発生した300件を超えるアップデートが含まれているため、それらのダウンロードも不要になるという。

コア・デベロッパーでありUbuntu Technical BoardのメンバーでもあるScott James Remnantは、次のように述べている。「バク改修の多くはDapperで初めて導入したグラフィカル・インストーラに関するもので、多くの人から指摘された問題が修正されています。GNOME版では今回のポイント・リリースでCUPSアイコンのメモリー・リーク問題などが改修され、KDE版でも同様の改修が施されています。Breezyからアップグレードする際の問題も修正されました」

以上のほか、Apache、Linuxカーネル、Firefox-Thunderbird統合アプリケーションの各脆弱性を改修するパッチなど、セキュリティー・アップデートも含まれている。今回のリリースにより、(前回リリースの遅延による)Ubuntu 6.06の信頼性に対する揺らぎは払拭されるだろうという。

開発チームはこのリリースを終えて満足することなく、すでに次の作業に着手していると、Ubuntuコミュニティ・メンバーJeff Waughは言う。「前回は万全を期すためにリリースを6週間延期しましたが、半年サイクルと約束しています。また、GNOMEのリリースに1か月で追随してきました。ですから、Edgy Eftは従来のスケジュールに戻り、10月になるでしょう」

NewsForge.com 原文