WordPress 2.3で使える5つのタグ管理プラグイン

 WordPressサイトでタグを使ってみたいと思っているなら、これ以上のタイミングはないだろう。WordPressの最新バージョン2.3ではタグ機能が標準でサポートされている。だがWordPress 2.3でのタグの使い方はあまりわかりやすいとはいえず、あちこちで見かけるタグ管理プラグインUltimate Tag Warriorはバージョン2.3には対応していない。そのため、開発者たちはWordPressのタグ機能を隅々まで活用できる新しいプラグインを書くのに追われてきた。本稿では、WordPress 2.3用の試し甲斐のあるタグ管理プラグインを5つ紹介する。

 多くのブロガは、いずれはタグ機能が投稿を分類する好ましい方法としてカテゴリに取って代わるだろう、と思っている。タグのほうがカテゴリよりも直観的にわかりやすくて柔軟性が高い、というのがタグ派の意見だ。タグとカテゴリの違いは検索エンジンとディレクトリの違いに似ている、という人もいる。前者では検索対象の語が含まれるあらゆるコンテンツが得られるので検索漏れが生じない。後者では量は少ないものの、一部では、質の高い結果が得られるとの声が聞かれる。

Recommended Tags ― このプラグインは“先行入力(type ahead)”式のフィールド入力補完機能を追加することにより、作業を簡単にしてくれる。キーワードの入力を始めると、その部分にマッチするタグのリストが表示される。その名のとおり、記事の内容に基づいてそれらしいタグを提示してくれるわけだ。ただし、HTMLには対応していないので、URLやデリミタは提示されない。このプラグインの優れたオプションの1つに、タグの複数形やその他の変化形を無視できるものがある。その場合、たとえば“tag、tags、tagged、tagging、tagger”のそれぞれは別々のタグになるのではなく、“tag”という1つのタグにこれらすべての変化形が含まれることになる。

 Recommended Tagsをインストールするには、すべてのWordPressプラグインと同様、Recommended TagsのフォルダをWordPress 2.3インストール環境のプラグインディレクトリにアップロードしたうえで、コントロールパネルからアクティベートする。すると“オプション”の部分にRecommended Tagsのボタンが現われるので、それを使ってこのプラグインを好きなようにカスタマイズできる。

Flash Tag Cloud ― Flashの使用を厭わないなら、ちょっとしたブログ装飾としての使いやすさも兼ね備えたこのプラグインが使える。これまでFlash Tag Cloud(FTC)はUltimate Tag Warrior(UTW)プラグインとの連携でしか使えなかったが、WordPress 2.3でタグがサポートされたことで、UTWはもはや必要なくなった。FTCはほかのどんなタグクラウドとも似たものだが、唯一違うのは、マウスポインタを置いたタグが拡大表示されてそこにフォーカスが当たり、その他のタグが背景に溶け込んで見えなくなる点だ。タグの数が多い場合には、FTCプラグインのインストール後に管理パネルでサイズ変更をしたとしても、かなり広いスペースを確保する必要がある。ただ、タグクラウドを小さくしすぎると見た目によろしくないので、FTCではたとえクラウド自体の全体的な高さと幅を変更したとしてもフォントサイズの変更は推奨されていない。フラッシュタグクラウドをWebサイトに追加するには、該当箇所に{flashtagcloud}を挿入する。

 Flashを扱えない人でも、以下のコードをページに追加すれば、タグクラウド機能をWordPress 2.3に組み込むことができる。

<?php if ( function_exists('wp_tag_cloud') ) : ?>
<li>
<h2>Popular Tags</h2>
<ul>
<?php wp_tag_cloud('smallest=8&largest=22'); ?>
</ul>
</li>
<?php endif; ?>

All In One SEO Pack ― このよく知られたプラグインは厳密にはタグ用のものではないが、WordPress 2.3の既存のタグを自動的に抽出して検索エンジン向けに最適化されたキーワードを作成してくれるので、自分でリストを作成せずに済む。また、ブログにSEO対策を施すための必須機能も多数収められている。

Embedded Tag Thing ― これは、個人的に気に入っているWordPress 2.3用タグ管理プラグインの1つだ。非常にシンプルなつくりで、その機能はTechnoratiのタグ機能にとてもよく似ている。コンテンツ中のキーワードを[tag] 、[/tag]で囲むだけで、公開されるページ上にはそうした語句のタグページへのリンクが自動的に表示される。あるいは、こうしたタグコード用デリミタの間に複数のキーワードを含めれば、コンテンツ中にはリンクなしのタグとして埋め込まれる。

Tag Suggest Thing ― これも私のお気に入りの1つで、Embedded Tag Thingと同じ作者によるプラグインだ。自分でタグを抽出するのが面倒な場合、あるいは大量のキーワードが出てきて処理に時間がかかりそうな長大または詳細な記事を扱う場合に適している。Tag Suggest ThingはYahoo!の用語抽出APIを利用している。これはUltimate Tag Warriorでも使われていて良好な結果を出しているAPIだ。とにかくTag Suggest Thingの作成したリストを見て、重要なキーワードが漏れなく抽出されていることを確かめてみるとよいだろう。

 ここで紹介したタグ管理プラグインはインストールも使い方も簡単なので、もしかするとあなたもWebサイトのサイドバーにあるカテゴリリストをタグクラウドに置き換えたくなるかもしれない。

Tina Gaspersonは権威ある業界誌のいくつかでビジネスおよびテクノロジ関連の記事を執筆している。1998年からフリーランスのライターとして活躍。

Linux.com 原文