Linuxベースの企業LiveKioskが低価格のウェブ閲覧環境を提供

自宅から数千キロをオートバイでツーリングしているときも、タイヤ交換を待っているときも、カンファレンスに参加しているときも、電子メールを読みインターネットを閲覧できる――実現したのはLinuxベースの企業LiveKiosk.comだ。

LiveKioskが提供するのは、シン・クライアントLinuxディストリビューションとEZWebPCという管理インタフェース、そして構成が固定されたブラウザーだ。CD-ROMから起動する。ローカルにオペレーティング・システムやハードドライブは不要。ロードされるブラウザーは特定サイト専用またはインターネット全域にアクセスできるように構成されている。もちろん、ブロードバンド接続は必要だ。システムはネットワークとCD-ROMだけで動作するため、ローカルのオペレーティング・システムもハードドライブも不要である。

LiveKioskのソフトウェアとハードウェアを購入・設置したBear Tooth Harley-Davidson(モンタナ州ビリングズ)のIT担当ディレクターRob Brunは次のように述べている。「ここは旅行者が多く、電子メールを読んだり行き先を調べたりするニーズがあります。それで、店内にキオスクを置いているのです」

Brunによると、「以前から」顧客用に情報端末を置いているが、これまでのシステムはハードウェアがよく故障し管理に神経を使ったという。「かなりの保守作業が必要でした。そこで、PCが壊れたのを機に、手間のかからないものを探していました」

自由に利用できるLiveKioskを提供している店は他にもある。Big O Tires(インディアナ州ニューオルバニー)は、1年半前から、ドラマよりもウェブを閲覧したい利用者向けにインターネットに接続したPCを2台設置している。LiveKioskの創設者Steve Hargadonによると、Big Oのオーナーの一人Dave Nashが自動販売機を撤去し代わりにキオスクを置いたのだという。「店内にコンピューターを設置していましたが、いろいろな問題が発生し、毎日、整備が欠かせませんでした。一方、自動販売機が何台かありましたが利益はありません。そこで、LiveKioskを設置したのですが、お客さんは待ち時間にウェブを使い、作業が終わる時間をいらいらして待つことが少なくなったそうです」

今年初めのNational Educational Computing Conference(サンディエゴ)では、LiveKiosk.comオープンソース・ラボの一環として20台のキオスクを設置した。「旧式のP3 IBM ThinkPadにEZWebPCのCD版をインストールしスクロール用にマウスを付けましたが、開催期間中、問題は一つも発生しませんでした。ラボ・セッションでは毎回キオスクについて話したのですが、再起動や保守作業なしに何年間も稼働する理由を説明すると、聞いている人たちは目を見張っていましたね」

来月のOffice 2.0カンファレンス(サンフランシスコ)では、記者室と受付に20台のキオスクを設置する。「Office 2.0は、ウェブ・ブラウザーを業務の基本プラットフォームにしようというものです。どのマシンでもいつも使っているツールで仕事ができるというわけです。これは素晴らしいことですよね。実際、私は、時間にして半分から4分の3はキオスクで仕事をしていますし、必要なことは何でもできます。Gmail、カレンダー、アグリゲーター、ブログの投稿とかね。しかし、同じことを500ドル(という安価な)マシンでやっても、ウィルス対策ソフトウェアや保守が必要ですから、実際には大した節約にはなりません。しかし、旧式のコンピューターとか、新品でも必要最小限の装備しかないマシンでできれば、これは素晴らしいソリューションになります」

同ソフトウェアは無償で60日間試用可能。ライセンス版は49ドル、フラッシュ・ディスク版は99ドル。LiveKioskのInternet Kiosk PC(2GHz Celeron、RAM 256MB)は349ドル(ソフトウェア込み)。

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