IBM、Linuxサーバ・コンソリデーションを実現するソリューションを発表

 米IBMは2月14日、ニューヨークで開催されている「Linuxworld OpenSolutions Summit」において、Web層でのLinuxサーバ・コンソリデーションを実現するサーバ/ソフトウェアを発表した。

 今回発表されたのは、ミッドレンジ・サーバ「IBM System p5 560Q(以下、p5 560Q)」、ブレード・サーバを利用したLinux統合システム「BladeCenter JS21 for Web Serving Farms」、およびミドルウェア・スタックの最新版「Integrated Stack for Suse Linux Enterprise(以下、ISSLE)」の3製品。

 会見したIBMのワールドワイドLinux戦略担当副社長、スコット・ハンディ氏は、「これらは、異種混在環境やオープンソース環境で利用されている、160万台とも言われるLinuxサーバのコンソリデーションを推進するものだ」と語った。

 p5 560Qは、クロック周波数1.8GHzの「POWER5+」(クアッドコア)プロセッサを最大16個まで搭載可能なサーバ。1個のプロセッサ上で最大 10の仮想サーバを構築できるAdvanced Power Virtualization機能や、1台のサーバを論理的に複数のパーティションに分割し、CPUやメモリなどをパーティションごとに割り当てる LPAR(Logical Partitioning)機能といった仮想化機能を活用することで、320のLinuxサーバ(x86ベース)を1台のラック(5段分)にまとめることが可能だという。

 BladeCenter JS21 for Web Serving Farmsは、IBMの中小規模企業向けブレード・サーバを利用したLinux統合システム。最大14枚のブレード・サーバ「JS21」で構成される「BladeCenter」には、前述のAdvanced Power Virtualization機能も搭載されており、168のLinuxサーバ(x86ベース)を1台の「BladeCenter」シャーシにまとめることができる。

 ISSLEは、ノベルの「SUSE Linux Enterprise Server」とIBMの「WebSphere Applicaiton Server Community Edition」および「DB2 Express-C」に、センタリスのサーバ管理ソフト「Likewise Management Suite」を組み合わせたもの。旧版ではLinux環境からでしかLinux/Windowsサーバを管理できなかったが、最新版ではLikewise Management SuiteによってWindows環境からの管理も可能となっている。

 ハンディ氏によると、旧版のISSLEは昨年4月にボストンで開催された「Linuxworld」で発表され、昨年第3四半期(7月-9月期)から提供が開始されている。現在までにISSLEを搭載したサーバは1,000台以上出荷されているという。

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service ニューヨーク支局)

米国IBM http://www.ibm.com/

提供:Computerworld.jp