オープンソース仮想化ソフトOpenVZが最新カーネル2.6.20に対応

 OpenVZプロジェクトは3月28日、オープンソースのサーバOS仮想化ソフトOpenVZが最新のLinuxカーネル2.6.20に対応したことを発表した。OpenVZは、単一のLinux OS上に複数の区画を設け、ソフトウェアごとに独立した実行環境を提供することを可能にする仮想化ソフトウェア。同種の技術としてはSolarisの「Zone」やFreeBSDの「jail」などがある。

 OpenVZプロジェクトは仮想化ソフトウェア「Virtuozzo」の開発元であるSWsoftの支援を受けて活動するオープンソース・プロジェクト。OpenVZはVirtuozzoのオープンソース版という位置づけになっている。

 Linuxカーネル2.6.20に対応したOpenVZには、以下の改良が含まれるという。

  • read-only bind mountsのサポート:リード/ライトでマウントしたファイルシステムに対し、一部分のみに書き込みを許可し、残りを読み出し専用とすることが可能。
  • I/O優先順位機能の実装:例えば、特定の仮想環境に対してディスクアクセスへの優先度を高くし、その他に対しては低くするといった設定が可能。

 このほか新しいOpenVZでは、Linuxカーネル開発コミュニティで開発が進められているコンテナ仮想化技術の成果を取り込むことで、仮想環境ごとに独立したネームスペースが割り当てられるようになっているという。

OpenVZプロジェクト
http://openvz.org/
新版のダウンロードURL
http://openvz.org/download/kernel/2.6.20