Novell Linux資格認定最前線

 3月のBrainShare 2008で、Novell社は管理者向けの新しいLinux資格認定制度を発表した。ハイエンドのLinux管理者向けとしては、Red Hat Certified Engineer(RHCE)があり、Novell社自身にもNovell Linux Certified Engineer(NLCE)という資格があるが、今回発表された新資格はエントリレベルのLinux管理者向けで、Linux Professional Instituteの認めるエントリレベルLPIC-1より1段階上といった位置づけになる。

 SUSE Linuxベースの資格としては、まず、Certified Linux Administrator(CLA)がある。これは、Jim Henderson(Novell社教育計画グローバルマネージャ)がブログへの書き込みで明らかにしたところによると、Linuxに関する知識のほどを認定するもので、その知識を駆使するスキルを認定するものではない。

 「CLAは、受験者に知識があるかどうか試すテストで、スキルのほどは問いません。これまで慣れ親しんできたNetWare、Windows、MacなどよりLinuxが難しいというのは嘘で、ただ違っているにすぎない――そうわかってもらうのが主たる目的です」

 これ以外は、Linux関連の仕事につくのに役立ちそうな資格が並んでいる。Novell Certified Linux Desktop Administrator(CLDA)も、実地のスキルというより知識のほどを試す資格だが、Linuxデスクトップ管理という成長著しい分野に狙いを定めている。

 Novell Certified Administrator(NCA)は、かのCertified NetWare Administrator(CNA)の高度Linux版といった趣があり、CNA同様、ネットワークとサーバに関係する資源とサービスを管理するための資格である。ただ、CNAと違って「もっと幅広い製品を扱い、どちらかと言えば浅く広い知識を要求します(なんと言っても5日間のコースで、各時間に4つも5つもの複雑な製品を扱うとしたら、行ける深さには限りがあります)」とHendersonは言う。他の資格同様、これも紙を中心にしたテストであり、いま煙を上げているサーバをどうするか、ヘルプデスクに20件もの要請が殺到したときどうさばくか、などを見るテストではない。

 最後の新資格は、Novell Certified Engineer – Enterprise Services(NCE-ES)と言い、Novell Open Enterprise Server 2のLinux側面を扱う。Hendersonによると、この資格は「知識より作業を重視します」。当然、ハイエンドのLinux管理職を目指す人にとっては、最も役に立つ資格ということになるだろう。

かつてPCのオペレーティングシステムと言えばCP/M-80であり、2BSD Unixを使うことが最高にクールと言われた時代があった。Steven J. Vaughan-Nicholsは、その時代から技術と技術ビジネスについて書きつづけている。

Linux.com 原文