米IBM、モジュラー構成データセンターを発表

 米IBMは6月11日(米国時間)、モジュラー式データセンター「IBM Modular Data Center」とストレージ仮想化ソフトウェア「IBM SAN Volume Controller(SVC)4.3」を発表した。1年前に開始した省電力の取り組み「Project Big Green」を進めるものとなる。

 Modular Data Centerは、IBMのデータセンターを小型化したもの。省電力のほか、大規模企業から小規模企業までに対応する拡張性と柔軟性を特徴とする。標準化とモジュラー構成により早期に導入できる。

 大企業向けとなる「Enterprise Modular Data Center(EMDC)」は、面積が5000平方フィート~2万平方フィート(約465平方メートル~1858平方メートル)のデータセンター向け。処理能力を最大12倍まで拡張可能で、設備投資額は最大で40%、運用コストは最大50%削減できるという。

 このほか、コンテナ型データセンター「Portable Modular Data Center(PMDC)」、既存のデータセンター向けの冷却/電源管理システム「High Density Zone(HDZ)」がある。

 SVC 4.3は、ストレージ仮想化システム向けソフトウェア。情報の仮想プールを構築することで、ITインフラのレスポンス力を強化できる。最新版では、データの書き込み時のみにディスクスペースを利用する「Space-Efficient Virtual Disks」、仮想ディスクのコピーを別々のディスクに格納して可用性を強化する「Virtual Disk Mirroring」などの機能が加わった。

米IBM
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