Red Hat、好調な四半期決算を発表──前年同期比38%の増収

 米Red Hatは6月28日、引き続き好調なLinux販売を背景に、同社の2007年度第1四半期(2006年3月〜5月期)の売上高が前年同期比38%増の8,400万ドルを記録したと発表した。サブスクリプション収入は、同45%増の7,150万ドルだった。

 Red Hatの2007年度第1四半期の純利益は、米国会計基準(US GAAP)ベースで1,380万ドル、1株当たり7セントとなった。ちなみに、前年同期の純利益は1,240万ドル、1株当たり7セントだった。前年同期の数字には、新規則で義務つけられた株式報酬(ストック・オプションなど)の費用は計上されていない。

 Red Hatは6月5日、Javaアプリケーション・サーバなどのオープンソース・ミドルウェア・ベンダーであるJBossの買収を完了した。JBossはRed Hatの事業部門となり、JBossの創設者でCEOだったマーク・フルーリ氏がRed Hatの上級副社長兼ゼネラル・マネジャーとして同部門を率いている。

 この買収合意は4月に発表されてIT業界を驚かせた。OracleがJBoss買収を検討しているとうわさされていたからだ。Red HatにとってJBossの買収は、Linux OSから上位スタックの市場へと進出しようとする取り組みに、新たなはずみを付けるものとなった。

 一方、競合ベンダーの米Novellは先月末、2006年度第3四半期(5〜7月期)業績について証券アナリストの予測を下回る見通しを発表した。売上高は2億3,900万〜2億4,700万ドルの範囲で、一時費用を除外した1株当たり純利益が3セントになるとしている。また、Novellの取締役会は先週、会長兼CEOのジャック・メスマン氏とCFO(最高財務責任者)のジョセフ・ティベッツ氏を解任した(関連記事)。

(シェリー・ソルヘイム/IDG News Service ニューヨーク支局)

米Red Hat
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提供:Computerworld.jp