Linspireの創立者がまたもスタンドプレー

Linspireの創立者で風変わりな起業家Michael Robertsonが、またもやスタンドプレーを仕掛けた。宣伝のための話題作りに長けたRobertsonが今回掘り出したのは大物だ。疑惑の渦中にあるツール・ド・フランス優勝者Floyd Landisに、嘘発見器の下で競技前も競技中もドーピングはしていないと話し「ペテン師」でないことを証明してほしい、その見返りとして100,000ドルを支払うと、自身のブログ Michael’s Minute に掲載した手紙で申し入れたのだ。

Robertsonは数多くのスタンドプレーをしてきたが、今回はLinspire(旧Lindows)、Mp3Tunes、SIPphoneといった目下の関心事に注目を引くことを狙っている。MP3.com(異論はあろうが、Robertsonが手がけたプロジェクトで最も成功したもので現在はCNETが所有)は、大胆な広報スタイルでよく知られている。たとえば、マイクロソフトのCEO、Steve Ballmerへの公開質問状(Ballmerが読むだろうか)で、Robertsonはマイクロソフトのマシン当たりのライセンスに対してユーザごとのライセンスの利点を高く評価し、悪名高い自己評価のLindowsリポート・カードでは、Lindowsのベータ版をインストールする権利に99ドルを支払った「インサイダー」のうち使えたのは80%だけだと書いた。

今回Robertsonが角笛を吹いたのはIT分野ではなく、自身関心があるとしているスポーツ分野でだった。ツール・ド・フランスの放送を「1秒も逃さずに」見、大学時代はサイクリストであり1度だがレースで勝ったこともあると述べ、「文字通り水を運び、自身の肉体を犠牲にし、リーダーを目指すにはどれほどの強靱な精神力が必要か」知っているとLandisに語りかけ、レース終盤で集団を引っ張るLandisをサイクリング用の服装に身を包んで見守ったと書いている――ただし、このLindowsの伝説的人物がその朝自転車に乗って仕事に行くことになっていたからだが。

こうしたツール・ド・フランスとLandisに関連した単語が、Robertsonのブログにトラフィックを呼び込みリンクを増やす。そこには、大半がRobertsonの製品の広告である投稿が待っているという寸法だ。Landisが受け入れれば、それはかの起業家の帽子に刺す特大の羽根飾りとなるだろうが、そうなると思う人は誰もいないし、当人でさえ思っていないだろうことは疑いない。しかし、今回の栄光への試みが無視されたとしても十分な反響があることをRobertsonはよく知っている。

NewsForge.com 原文