IE専用サイトもFirefoxで正しく表示させる「TouchUpWeb」サービス開始

 Mozilla Japan、アルゴ21(本社:東京都中央区)、三菱総合研究所(MRI、本社:東京都千代田区)の3社は2006年9月11日、Internet Explorerなど特定のWebブラウザ専用に設計されたWebサイトをFirefoxでも正しく閲覧できるようにする「TouchUpWeb」システムを発表。「TouchUpWebサービス」として提供を開始した。

 TouchUpWebは、Firefoxの機能拡張として実装したクライアントソフトと、修正情報を提供するサーバで構成。表示に問題のあるコンテンツにFirefoxでアクセスした場合、サーバから修正情報(TouchUpスクリプト)をダウンロードして動的に適用する。ActiveXなどの独自実装部分については修正できない場合もあるという。

 Webコンテンツの構成要素は、HTMLやCSS、JapaScript(ECMAスクリプト)などの標準仕様が定められているが、歴史的経緯や各Webブラウザの実装上の仕様解釈の違いにより、レイアウトが崩れたり表現が変わってしまうという問題がある。3社は準備段階として8月までβ版サービスを提供してきており、今回、正式サービスに移行した。

 情報処理推進機構(IPA)の2005年度下期オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業の一環として実施された「Webコンテンツの相互運用性を改善するフィルタリングサーバの開発」プロジェクトの成果物。今後はTouchUpスクリプトの開発者を広く募り、「バザール型」の開発体制を構築する。【鴨沢 浅葱/Infostand】

TouchUpWebプロジェクト
http://www.touchupweb.org/

Mozilla Japan
http://www.mozilla-japan.org/

アルゴ21
http://www.argo21.co.jp/

三菱総合研究所
http://www.mri.co.jp/