米Red Hat:NYSEに上場へ、Linuxが産業に成長

 Linux最大手の米Red Hatは17日(米国時間)、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場を申請したと発表した。順調なら12月12日に取引を開始、一流企業への仲間入りを果たす。Linuxをはじめとするオープンソースのソフトウエアが、産業としても確立したことを象徴する出来事になりそうだ。

 Red Hatは93年設立。オープンソースをボランティアの世界からビジネスへと発展させるのに、大きな役割を果たしてきた。99年8月からナスダック市場に上場しているが、12月11日付で上場を廃止し、NYSEに乗り換える。

 米国のナスダックは、米Microsoftや米Intelも上場しているため、NYSEより格が低い印象は薄まっているものの、伝統ではかなわない。上場式典で取引開始のベルを鳴らすのは、企業にとってステータス・シンボルとなっている。

 ただ、タイミングは良くない。米Oracleが最近、Red Hatの顧客を対象にサポート・サービスに乗り出し、同社の経営を圧迫するとの見方が一部で広がっているためだ。Oracleの発表翌日には、Red Hat株が10%以上急落していた。同社は乗り換えで取引参加者が増えることにより、株価の急激な変動を抑制できると期待している。【南 優人/Infostand】

Red Hat
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