サーバー:売れ筋が変化、中・上級機が主役に

 調査会社の米IDCはこのほど、06年第4四半期の世界のサーバー出荷額は前年同期比5.2%増の約152億ドルだったと発表した。分野別では、低価格機が同2.1%増、中級機が5.4%増、上級機が11.5%増。中・上級の方が大きく伸びたのは10年ぶりで、市場環境の変化が鮮明になった。

 最近までは景気低迷を背景に普及型に人気が集中したが、経済回復につれて流れが代わった。企業ではサーバーの数が増え、管理が煩雑になってきたため、複数台を高性能機1台に置き換えるなど、整理・統合を急いでいる。その分、中・上級機の需要が高まってきた。

 上級機の出荷額は、06年前半まで2年間にわたって前年割れが続いたが、これで2四半期連続で前年を上回り、回復感が強まった。中級機は第3四半期まで前年割れが続いていたが、プラスに転じた。

 一方、低価格機ブームの主役だったLinux機は、売れ行きが鈍化した。出荷額は前年同期比11.9%増を確保したものの、台数は同0.8%減。4年半にわたって2ケタ成長が続いていたが、一転してマイナスとなった。【南 優人/Infostand】

IDC
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