調査報告:オープンソースソフトの活用範囲が拡大

 The Linux Foundation Japan(所在地:東京都渋谷区)は、企業システムにおけるオープンソースソフトの採用状況を調査した「OSSミドルウェア/ツール調査」の結果を2007年3月20日発表した。従来のインターネットのエッジ部分での利用から拡大し、データベースやアプリケーションサーバ、ファイルサーバなどでの利用が進んでいるという。

 約160種類のオープンソースソフトの企業での使用状況について、「使用実績多数」「使用実績多し」「今後使用予定」「興味を持って調査中」の4段階にまとめた。同団体が運営する企業情報システム部門およびSI事業者向けポータル「SI Forum」のメンバー企業の回答を集計した。

 その結果、従来はメールサーバやWebサーバ、DNSサーバなどのエッジ利用が多かったが、データベース「MySQL」「PostgreSQL」、アプリケーションサーバ「JBoss」「Tomcat」などの利用が進んでいることがはっきりした。また、「Eclipse」などJava関連の開発ツールや、「SugarCRM」などBI/CRMなどの業務ソフトまで活用範囲が広がりつつあるという。

 このほか、Webサーバやネットワークツール、データベースなどカテゴリごとに2~3種ずつの定番が生まれており、企業システム構築の際、ソフト選択がしやすくなっていることも分かった。

 一方、運用ツールや開発ツールは、目的ごとに多様なツールが散在しており、利用にはオープンソースの幅広い知識やLinux以外も含む幅広いプラットフォームの経験蓄積が不可欠だという。

 The Linux Foundation Japanは、OSDL(Open Source Development Labs)とFSG(Free Standards Group)の合併で発足したThe Linux Foundationの日本組織。【鴨沢 浅葱/Infostand】

The Linux Foundation Japan
http://www.linux-foundation.jp/

調査結果
http://www.linux-foundation.jp/modules/tinyd3/index.php?id=15