【IDC調査】2007年2Qの世界サーバ市場、停滞期を抜け成長傾向に――工場出荷額は5四半期連続で増加

 3年間続いたサーバ市場の停滞は終わりを迎え、再び成長に転じていることが、米国の調査会社IDCが8月23日に発表したサーバ市場四半期動向リポートで明らかになった。IDCはその理由として、データセンターのサーバが更新サイクルを迎えたことなどを挙げている。

 IDCのリポートによると、2007年第2四半期(4月-6月期)の世界サーバ市場(工場出荷額)は前年同期比6.3%増の131億ドルで、5四半期連続で増加傾向を示した。また、サーバの出荷台数も前年同期比で6.1%増加している。

 価格レンジ別で見ると、2万5,000ドル未満のサーバの工場出荷額が前年同期比11%増と最も伸びている。一方、2万5,000ドル~49万9,000ドルのミッドレンジ・サーバは同0.2%増、50万ドル以上のハイエンド・サーバは同1.7%増だった。

 ベンダーごとの工場出荷額シェアでは、IBMが31%(40億6,900万ドル)で1位で、HPが28.2%(37億700万ドル)でそれに続いている。

 IDCによると、IBMの出荷額の大半は「System x」、「System z」、「System p」によるものだ。一方、HPの場合は「ProLiant」および「BladeSystem」が貢献しているという。ちなみに、z/OSが稼働するIBM製メインフレームの出荷額は、第2四半期のサーバ出荷額全体の9.5%を占めている。

 シェア3位のSun Microsystemsは、出荷額を前年同期比で5.6%伸ばした。だが、4位のDellも出荷額を20%以上伸ばし、Sunに迫っている。

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 x86サーバに限ると、HPが出荷額シェア35.1%で1位だ。次いでDellが22.2%、IBMは17.5%で3位だった。

 OS別では、Linuxサーバが工場出荷額全体の13.6%を占めている。一方、Windowsサーバは38.2%、UNIXサーバは31.7%だった。

 ブレード・サーバ市場も急成長し、第2四半期の工場出荷額は前年同期比36.7%増の8億7,500万ドルに達した。ベンダー別ではHPが47.2%のシェアを獲得し、IBMが32.3%でこれに続いている。

(デニ・コナー/Network World オンライン米国版)

米国IDC
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