キュービットスターシステムズ、中国科学院ソフトウェア研究所などとオフショア開発で提携

 キュービットスターシステムズ(本社:東京都港区)は2007年11月28日、中国科学院ソフトウェア研究所(ISCAS)および北大青鳥集団と、オフショア・ソフト開発で提携したと発表した。キュービットのバーチャルシンクライアント技術によって、安全にオフショア開発ができるという。3年間で20億円の売り上げを見込んでいる。

 キュービットが顧客企業から受注したソフトウェアの開発を中国側に委託する。ISCASは、600人のエンジニアを擁する中国科学院の研究機関で、Red Flag Linux(紅旗Linux)の開発元としても知られる。北大青鳥集団は北京大学系企業グループで、中国の金融システム構築の70%のシェアを持つソフト開発会社。

 キュービットスターが新たに開発したバーチャルシンクライアント技術を利用。日本国内にサーバーを置いて、中国からメタ・シンクライアント経由でアクセスさせる。これによって現地からのソースコード持ち出しを不可能とし、途中経路も暗号化して高いセキュリティを確保するという。サーバは64ビットLinux上にWindows仮想サーバを構築する。既に大手家電メーカーの新製品開発がスタートしており、年明けには大型ERPプロジェクトも計画しているという。

 国内の技術者不足やコスト高騰などから、中国やインド、ベトナムなど海外でのオフショア開発が重要な選択肢となってきている。しかし、オフショア開発では、優秀な技術者を大量に確保するのが困難であるといったことのほかに、ソースコード、データベースやノウハウの流出といった問題があった。【鴨沢 浅葱/Infostand】

キュービットスターシステムズ
http://www.qubitstar.com/