ニワンゴ、著作物二次利用ルール「ニコニ・コモンズ」運用開始

 ニワンゴ(本社:東京都中央区)は、著作物の二次利用ルール「ニコニ・コモンズ」の運用を2008年8月15日から開始した。クリエイターが権利の一部を開放、明示することで、他のクリエイターによる新たな創作活動を支援することを目指す。そのための著作物を管理するためのWebサイトも開設した。

 「ニコニ・コモンズ」のコンセプトは「公式黙認」。著作権者が改変を許可する条件で作品を登録することで、自動的に他のクリエイターによる二次創作を許諾する仕組み。利用目的(非営利のみ/営利も許諾/営利は別途許諾必要)や、掲載箇所(インターネット全体/ニコニ・コモンズ対応サイトに限定)の組み合わせで、6種類の利用条件を設定できる。著作権者がニコニ・コモンズで有償ビジネスを行うことも制限しない。

 ニコニ・コモンズ登録作品は、「ニコニ・コモンズID」で一元管理。派生作品が「ニコニコ動画」などニコニ・コモンズ対応サイトにアップロードされた際、著作権者は、自分の作品から派生した作品を追跡することができる。また、作品登録日や利用条件変更履歴、利用者によるダウンロード数など「何を利用したか」の関連性も管理できるという。

 利用には、ニコニコ動画のアカウントIDが必要。また、JASRAC信託楽曲の権利処理はニコニ・コモンズ事務局が代行し、利用はニコニコ動画のプレミアム会員のみに限定される。今後、APIを提供して、対応サイトを拡大していく予定。第1弾としてイラスト特化型SNS「pixiv」が近日対応する。【鴨沢 浅葱/Infostand】

ニコニ・コモンズ
http://www.niconicommons.jp/

ニワンゴ
http://niwango.jp/