ChangeLog: Linux Fund、資金源を失う

 Linux Fundはアフィニティー・クレジット・カードで寄付を集め、これによりオープンソース・プロジェクトを資金援助するために設立された団体だ。しかし、肝心のアフィニティー・クレジット・カードの発行元がなくなってしまった。Bank of Americaが、Linux Fundカードの利用者に対して同プログラムの廃止を正式に通知したのだ。その通知には、「ご利用のLinux Fundクレジット・カードの発行元およびLinux Fundは、このほど、現行のクレジット・カード・プログラムを2007年6月30日をもって廃止することで合意しました」とある。

 これについて、LinuxFund.orgのエグゼクティブ・ディレクターDavid Mandelは次のように述べている。「Linux FundとBank of America(当時はMBNA)がLinux Fundカードの廃止で合意したのは数か月前のことです。しかし、MBNAとは非開示の契約を結んでいたため、公表することはできませんでした」

 「ほかの銀行からカードを発行する予定はあるか、あるいは、FOSSに寄付できるLinux Fundクレジット・カードに代わるカードはないのかというお問い合わせが、多数寄せられています。ですが、将来の他行との関係については何も言えませんし、Linux Fundクレジット・カードに代わるカードについても私は聞いたことがありません。おそらくは、ないでしょう。今言えることは、銀行業界が変わったということ、そしてこのプログラムを始めた1999年と比べて、Linux Fundカードのようなプログラムを作るのはずっと困難になっているということです」

 1999年に誕生したLinuxFundは2000 LinuxWorld in New York Cityで大きな話題になった。一時、運営が混乱し世間から忘れられた時期もあったが、2005年に復活(翻訳記事)し、Blender、Debian Linux、Gentoo、OpenSSHなどの重要FOSSプロジェクトに資金を供給していた。

 「Linux Fundは続きますが、その姿は今とは大きく異なったものになるでしょう。オープンソース・コミュニティーに情報とツールを提供する存在になれればと考えています。資金などのリソースをオープンソース・プロジェクトに上手に導く支援をしたいのです」

NewsForge.com 原文