Xen.org、仮想化ソフトウェア最新版「Xen 3.3.0」をリリース

 Xen.orgは8月22日(米国時間)、オープンソースの仮想化ソフトウェア最新版「Xen 3.3.0」をリリースした。アーキテクチャを改善し、パフォーマンスを強化した。同プロジェクトのWebサイトよりダウンロードが可能。Linuxカーネル2.6.18専用版もある。

 最新版では、ゲスト仮想アドレスとホスト物理アドレスの間の変換テーブルであるSPT(Shadow Page Table)アルゴリズムを改善し、仮想マシン(HVM)のパフォーマンスを改善した。パフォーマンスではこのほか、page tableのアップデートパスにおけるドメインロックを廃止し、GRUBを使ってPV(準仮想化)カーネルをブートする「PVGrub」が加わるなどの強化を行った。HVMエミュレーションドメインも拡張性、パフォーマンス、安全性の面から強化した。

 HVMフレームバッファを最適化し効果的にアップデート可能となった。また、PVゲストで直接SCSIをサポートする「PVSCSI」ドライバを追加したほか、Intel VTアーキテクチャでHVMゲスト向けx86リアルモードエミュレーションが可能となり、ゲストOSのサポートを拡大した。

 Xenは、x86、x86_64、IA64、PowerPCなどのアーキテクチャをサポート、OSはWindows、Linux、Solaris、BSDの複数のバージョンに対応する。

Xen.org
http://www.xen.org