バックナンバー:SSHの安全性を高める

 SSHサービスによって安全にリモート管理が行える点は、UNIX系OS(Linuxを含む)の美点といってよいだろう。しかし、SSHサーバの設定が不適切だったり、安易なパスワードを設定しているユーザーがいたりすると、SSHを介してクラッカーに侵入されていまうおそれがある。そこで、ここではOTPの過去記事の中から、SSHサーバを安全に運用するために有用なものを厳選して紹介する。

SSHの基本:SSHのセキュリティを高めるためのハウツー 2007年04月03日

 この記事では、SSH(secure shell)サービスのセキュリティを高めるのに役立つ簡単な方法をいくつか紹介する。SSHサーバの設定ファイルは/etc/ssh/sshd_configとなっている。このファイルを変更した後は、変更を反映させるためにその都度SSHサービスを起動し直す必要がある。

SSHの活動範囲を制限:SSHjailを用いたjail化によるOpenSSHサーバの保護 2007年05月01日

 jail(ジェイル)とは、システムのルートディレクトリを仮想的に変更する機構を示す用語である。この機構を利用すると、特定のサービスを分離してファイルシステムへのアクセスを禁止させることができる。

PAM認証による不正ユーザーの排除:SSHへのブルートフォースアタックにpam_ablを用いて対策する 2007年03月30日

 UnixおよびLinux系サーバの特長の1つは、SSHサービスを実行することでシステム管理者が安全にリモート接続をできるようにしてあることだ。もっともセキュリティ管理者に言わせれば、こうしたSSHサービス自体に対する攻撃も現在では当たり前の手口となってしまっている、ということになるだろう。そこで本稿では、SSHサービスを実行するマシンをブルートフォースアタック(総当たり攻撃)から防護する手段を解説することにする。そのために利用するのは、pam_ablプラグインというSSH用のプラグイン可能認証モジュール(PAM:pluggable authentication module)である。

ファイアウォールで不正接続を弾く:sshguard――OpenSSHを保護するツール 2007年03月08日

 もし辞書を使って力ずくで攻撃されたら――SSHに対するこの種の攻撃は珍しくないため、そう心配する人は多いだろう。しかし、こうした攻撃からSSHを守ってくれる新しいツールsshguardが登場した。まだベータ段階だが、十分に使えそうだ。

SSHの代替ツール:システムの裏口を作って鍵をかけておくためのSBD(Secure Back Door) 2007年05月17日

 適切に設定されたSSHサービスはサーバへのリモート接続を安全にしてくれるが、SSHサーバがマシン上で常に動いているということ自体がそもそも好ましくないという場合もあるかもしれない。SBD(Secure Back Door)を使うと、サーバへの暗号化した接続をオープンして、例えばSSHサービスの起動やウェブサーバの起動やマシンの再起動などといったオペレーティングシステムに対する任意のコマンドをリモートから実行することができるようになる。