タイのIT相、オープンソースをこてんぱん

本家/.のストーリーにもなっているが、タイの新聞バンコクポストの記事によると、クーデタのあと新たに情報通信技術大臣となったシティチャイ教授という人が、記者会見で怪気焔を上げたらしい。あまりに面白すぎるのでその部分だけ訳をつけてみた。

オープンソース・ソフトウェアについて問われたシティチャイ大臣は、現在の政府の計画は盲人が盲人を導くようなものだと述べた。というのは、責任ある地位にいる人々も、業界の人々も、オープンソース・ソフトウェアの危険性について分かっていないように見えるからだと言う。「オープンソースでは、知的財産権は存在しない。誰でも利用することが出来、あなたのアイデアのすべてはパブリック・ドメインになってしまうのだ。もし誰もオープンソース・ソフトウェアから利益を上げられないのであれば、開発は全く行われず、オープンソース・ソフトウェアはすぐに時代遅れになってしまうだろう」とシティチャイ大臣は言う。Linuxは別として、ほとんどのオープンソース・ソフトウェアはしばしば放棄されて開発されず、あとには大量のバグを抱えた大量の低品質ソフトウェアが残るだけだ、と彼は主張する。「プログラマとして、私が良いコードを書くことが出来るなら、なぜそれをタダでくれてやらなければならないのだ? タイはオープンソースなどに頼らずとも良いソースコードを用意できる」と大臣は述べた。
U-TURN AT ICT MINISTRY – Bangkok Post, November 15, 2006

これは壮大な釣りなのだろうか。まるっきり分かっていない人というわけでもなさそうに見えるのだが、あるいは誰かに吹き込まれているのかな。まあ、なんというか、雄々しい。がんばれタイ。

(追記: 最初シッチャイ氏と書いていたが、どうもシティチャイ氏と表記するのが正しいらしい。お詫びして訂正する。)