OSDLが9人のスタッフを解雇

あまりに話題になってないが、CNetにOSDLが57人の全スタッフのうち、9人を解雇したという記事が載っている。記事中にもある欧州および(日本以外の)アジアに重点を置くというのは本当のことだろう。逆に言えば、USにスタッフを置く理由が薄まったとも言える。今後はこれらの新しい地域でのLinuxマーケティング組織としての性格を強めるのかもしれない。

記事の最後にいろいろと有名なカーネル開発者であるGreg Kroah-Hartmanが『OSDLを「Center of Gravity」と形容することに異論を唱えた。』と書かれているが、これはこの彼のBlogの記述のことだろう。実にGreg KHらしい文章である。

OSDLが自身をどう表現するかは自由だが、OSDLをLinuxのCenter of Gravityと表現するのは異和感があるカーネル開発者も多いだろう。確かにLinusが所属する組織であるというのは意味があることだが、LinusやAndrew MortonはOSDLから何の行動の制約を受けてもいないわけであり、OSDLは彼らのパトロンと表現するほうが近い。また、幾つかの重要なプロジェクトをOSDLは率いているが、それはLinuxカーネルの世界においては全体の一部である。まあ、これぐらいのマーケティング的な表現はいちいち目くじらを立てることでもないし、OSDLがそのような存在を目指すのは一向に構わないことでもあるが、KHがあのように書くのも分からないでもない。